神蔵孝之交遊録

アジア経営者連合会理事長の澤田秀雄さん、副理事長の高岡伸夫さんと一緒に、ニトリの似鳥昭雄社長とお目にかかりました。似鳥社長の経営哲学についてじっくり伺うことができ、大変貴重で有益な時間でした。

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左から、澤田秀雄 株式会社エイチ・アイ・エス代表取締役会長、似鳥昭雄 株式会社ニトリ代表取締役社長、高岡伸夫 株式会社タカショー代表取締役社長と

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神蔵孝之交遊録

伊藤忠商事会長・社長を歴任、中国大使を務められていた丹羽宇一郎先生にお目にかかりました。激動の日中関係の現状や日本経済の将来についてじっくりとお話を伺い、大変有益な会合でした。

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左から、水上孝一 株式会社ケイ・エム・シー代表取締役社長、井川幸広 株式会社クリーク・アンド・リバー社代表取締役社長、河野貴輝 株式会社 ティーケーピー代表取締役社長、丹羽宇一郎先生、是松孝典 ベンチャー・テクノ・キャピタル株式会社取締役会長、垂秀夫 外務省官房総務課長と

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神蔵孝之交遊録 フォーブスジャパン創刊記念セレモニー

友人の高野真さんがフォーブスジャパンの編集長に就任されたため、フォーブスジャパン創刊記念セレモニーに出席いたしました。

高野さんの新しい門出を祝う事ができてうれしい気持ちになったとともに、大変良い刺激を受けた一日になりました。

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左から、小林りん 学校法人インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢代表理事、スティーブ・フォーブス フォーブスメディア会長兼フォーブス編集長、島田晴雄千葉商科大学学長、井上智治 井上ビジネスコンサルタンツ代表取締役、楽天野球団取締役オーナー代行と

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岡崎久彦先生の書

岡崎久彦 NPO法人岡崎研究所所長・理事長から、安倍総理の為にしたためた貴重な書をいただきました。

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曠古の敗戦 久しく志を奪う。

誰にか託せん 民族安危の事

父子三代 憂国の情

遂に 顕(あきら)かにす 集団自衛の義

内閣総理大臣安倍晋三閣下の為に、

平成甲午、岡崎久彦、詩を賦して書す。

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「曠古」・・・歴史上初めての、前例のない。

「志を奪う」・・・孔子 論語

子曰く、三軍も帥を奪う可きなり。匹夫も志を奪う可からざるなり。

(大軍であってもまとまっていないと、その総大将を討ち取ることができるが、たとえ身分の低い男でも、意志が堅ければ、その志を変えさせることはできない。)

「託す」・・・諸葛公明 出師の表

願わくば陛下、臣に託するに、討賊興復(漢室)の効を以ってされ賜へ。

(願わくは陛下、臣に国賊を討ち漢室を興復する任をあたえ給え。)

昨今ではこのような漢詩を書ける方は少なくなってしまいました。素晴らしい書をいただき感動いたしました。

20140625_岡崎久彦先生と

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神蔵孝之交遊録

私が理事を務めている日本ビジネス協会のインタラクティブセミナーにて、「国会事故調」(東京電力福島原子力発電所事故調査委員会)の委員を務められた、東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(東大EMP)特任教授、社会システム・アーキテクトの横山禎徳氏をお迎えして、福島原発事故の真実についてお話しを伺いました。

横山氏は、マッキンゼー・アンド・カンパニー東京支社長を歴任し、日本における実務のトップとして組織の構築や人材の育成にも注力され、大前研一氏とともに今日の同社を築き上げた方です。現在は、株式会社イグレック代表取締役を務め、「社会システム・デザイン」という新たな分野の確立と発展に向けて活動される一方で、オリックス、三井住友銀行、三井住友FGの社外取締役にも就任されています。また、東大EMPの企画・推進責任者として、次世代リーダーの育成にも注力されており、前東京大学総長の小宮山宏先生をして「知の巨人」と称される、日本では10人といない最高峰の知識人のお一人です。

原発はエンジニアリングではなく、社会システムであることを、情熱を込めてお話し戴き、大変感銘を受けました。
久方ぶりに、活発で実りあるセミナーになりました。

20140617_横山禎徳氏と

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神蔵孝之交遊録

小野寺五典防衛大臣とお会いしました。

彼は今の自民党の政治家には珍しい、自分の足で地盤を作り、大衆の肌感が肌で分かる政治家です。彼の人柄がにじみ出るお話、政治家を志したきっかけ、人生の挫折や再生等について伺いました。

20140617_小野寺五典大臣と

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Roundtable Japan 2014に登壇しました

第10回ラウンドテーブルジャパン“Beyond Abenomics: Looking at Japan’s revival”「アベノミクスの先に – - 世界舞台への日本の復帰」に登壇いたしました。

ラウンドテーブルジャパンは、株式会社フォルマ(本社:東京都港区、代表取締役社長:芹澤ゆう)及びスマジャ&スマジャ(スイス、 社長:クロード・スマジャ)が主催している、ユニークなディスカッション形式を導入した他に類を見ない国際会議です。グローバルな観点から日本の将来像を描くことを目的とし、日本の政策決定に関わる政界、財界並びに学界の有識者等が集まります。最大約150人の会議とし、真の結果を出すような意見交換を行っ ています。

主な参加者は国内外の政財界のトップ・リーダー、学識経験者、日本に関わりの深い米国、 欧州、中国、アジア各国の企業の幹部・経営者です。

日本の将来について継続的な議論を行い、最も革新的な専門家、リーダー等が集まる影響力のある国際会議として位置付けられています。

詳細は、こちらをご覧ください。

昼食セッションの基調講演にて、野田佳彦 前内閣総理大臣 衆議院議員のモデレータとして、「総理在任中の社会保障と税の一体改革を断行した経緯」をテーマにディスカッションを行いました。野田元総理には、一般メディアでは伝わることのなかった当時の決意や苦しみ、政治家として国の将来を思う気持ちを存分にお話しいただきました。

第10回ラウンドテーブルジャパンのプログラムはこちらをご覧ください。

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登壇の様子は下記をご覧ください。(紹介動画 2分33秒)

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神蔵孝之インタビュー
インタビュアー:末井昭(作家・編集者)

最悪の結末は、金利上昇・国債暴落・とめどない円安

先日、たまたまガソリンスタンドの前を通りかかったとき、「レギュラー165円」という文字が目に飛び込んできた。車に乗らないので普段ガソリンの値段をチェックすることもないのだが、1年ほど前は確か140円台だったような気がして、知らない間にずいぶん値上がりしたもんだなあと思った。消費税増税前からも、ガソリン以外にもいろんなものが値上がりしているように感じる。これがデフレ脱却ということなのか。景気は本当に良くなっているのか。単に物価が上がっているだけじゃないのか。ひょっとしてとんでもない方向に向かっているんじゃないだろうか。経済はどうなるのか。日本はどうなるのか。我々の暮らしはどうなるのか。あれこれ考えていると漠然とした不安にかられてくる。いったい日本はどうなって行くのか、今回は経済面から神藏孝之氏に聞いてみた。(インタビュー・末井昭)

――アベノミクスもそろそろ2年近くになるんですけど、ここにきて低迷しているように見えるんですが。

これまでの経済政策のツケが回ってきたんじゃないかと思うんです。悪くなるのは、今年の暮れか来年かという感じでしょうか。
日本は4ヵ月連続で、貿易収支がかなり大幅な赤字なんですけども、経常収支も赤になってきてるんで、このまま続くと金利が年末ぐらいから急上昇する可能性も出てきています。

――いよいよ国債価格の暴落ですか。

手術のとき麻酔を打ちますけど、金融緩和って麻酔のようなもので、2年間で日銀が国債を200兆円買い受けるみたいなことをやって、手術としてはものすごい大手術ですよね。
金融緩和すると一時的に株価は上がるし、為替は円安になるし、それで「良かったね」で終わってしまったらまずいですよね。金融緩和って時間を先延ばしすることですから、その間に経済自体の生産性を高めないと良くなるはずがありません。その話がどっかに行っちゃったんですね。
生産性の低いものをつぶして、なるべく生産性の高い成長産業に切り替えて行くとかですね、それからリスクマネーとして3割ぐらいは飛んでもいいくらいの覚悟でベンチャーに融資するとか、そういうことを本当はやる期間だったんだけど、それをやめちゃったというか、先送りしてしまったんです。
金融だけでやっていればまだ害も少なかったんですけど、今度は財政にも行きましたでしょう。建設現場で働く人が不足してしまうぐらい公共事業を出してしまって、あらゆる場所で金を膨らましてしまったツケがどっとやってくるという、そんな感じのイメージじゃないですかね。「第3の矢」はなかったみたいな話になってくるのかなと。
それと、金融緩和してる間に構造改革しないといけませんよね。一番お金がかかるのが、年金、医療、介護、生活保護等の社会保障の総額110兆円分ですよね。これは毎年2、3兆増えて行くんで、ここを押さえないといくらでも膨らんでしまいます。
一般会計95兆のうち、国債の利払い費と地方交付税を除くと、国の予算って60兆ぐらい残ると思うんですけど、そのうちの半分が社会保障ですから、そこをほったらかしといて公共事業で金をバラ撒いてると、なかなかしんどいことになるかなと、そんな感じだと思うんですね。麻酔打って多量に輸血してる間に、しなきゃいけないことがあったんだけども、それをしなかったと。それがだんだんバレてきたということでしょう。
いくら円安にしても、日本の大企業はすでに海外に生産拠点を移してますよね。50%以上国内で作っている大手製造業って今はないんですね。端的なのはニコンですけども、85%は生産拠点が海外で、売上げの85%も海外でっていう、そういう感じですよね。大手が生産拠点を海外に移し終わったあと円安にしても、元々国内で半分以下しか作っていないんだから、そんなに生産性が上がるわけないですよね。
しかも世界全体の貿易数量が減っていて、輸出の数量は増えていません。逆に輸入の方は、円安で2、3割高くエネルギーや食料を買うことになりましたし、テレビもマレーシアやインドネシアから輸入ですし、冷蔵庫とか洗濯機とかの白モノもだいたいそういう感じですし、スマートフォンも台湾、中国から入ってくるんで、貿易赤字は圧倒的に膨らんでいますね。それで、ついに経常収支も赤字になり始めたということです。
貿易収支はかなりのところまできていて、マイナス12兆~13兆ぐらいで、サービスは13兆ぐらいマイナスで、投資収益でかろうじて経常収支の黒字を保っていたんですけど、日本が持っているのは外債とかの債券が多いんで、世界経済が悪いと利回りが下がってきますよね。だんだん利回りが悪くなって収益も落ちますね。
経常収支の赤字が定着してしまうと、そのうち国債が国内で消化できなくなりますよね。その日がだいぶ近づいてきているのかなと。

――ガソリンも今1リットル165円なんですよね。それでも小売りは苦しくて、170円ぐらいにしないとって言ってます。

原油が上がってて、円安でさらに高くなってますね。東京のように地下鉄とバスで移動できるところはいいですけど、地方に行くと一家で2台や3台車を持っていて、1人1台が普通ですから直撃弾になってきてますよね。
一般の人にとっては、消費税と税金が上がって、税額控除の還付がなくなって、ガソリン代が上がって、電気代が上がって、食料品が上がってという感じで、だんだん大変なことになるということが分かってきたんじゃないですか。

――経常収支の赤字が続くと、具体的にはどういうかたちで表面化するんですか。

やっぱり、最初に金利が上がり始めますよね。金利が上がり始めると国債の価格は下がりますから、結果的に円が売られ円安になるっていうことですね。しかも、止まらない円安になる可能性もあるんです。
日本の景気って世界とつながってるんで、まず輸出入の20%を占めている一番のお得意先の中国の経済がどうなるのかっていうことと、それからアメリカがどうなるのかっていうことと、あとブラジルとかインドとかインドネシアとかの新興国がどうなるのかっていうことが問題ですね。
アメリカとEUが思いっきり金融緩和をしまして、利回り的にはアメリカやEUで回すよりも新興国の方が成長率が7~8%あったということで、その金が新興国に行ってたんですね。金がどんどん入り始めて、新興国はきわめて調子が良かったわけですよ。
2008年にリーマンショックがありましたけども、ブラジルは2010年が過去最大の7.5%の経済成長だったんですね。そこから4年経って、今どうなっているかというと、アメリカが金融緩和を縮小するってなったら、入ってたお金がどっと出て行くわけですよ。それで、あっという間におかしくなってきてしまったという。

――日本はインドに対して熱い眼差しですよね。12億人以上の人がいるんですよね。モディ首相が規制緩和をして資本を呼び込むと言うんですけど、どうなるんですかね。

たぶん、インドもブラジルとまったく同じだと思うんです。アメリカ、EUが金融緩和して、国内でお金を回したら3%ぐらいなのが、新興国に持って行くと7~8%で回りますよってことで、新興国にお金が流れてたんですけど、そのお金がある日突然引き上げられちゃうと、その瞬間から失速して行くっていう、そんな感じだと思うんですね。

――中国はどうなるんでしょう。

中国はものすごい早さで成長して、工業生産高でドイツを抜いたのが2001年で、日本を抜いたのが2006年なんですね。工業生産高でいうとアメリカも抜いているんです。その勢いというか、やみくもの20%代成長は、いつまでも続くわけがないですから、今は住宅価格上昇も止まり始めて、資金上昇も止まり始めてという感じで、いろんな意味で良かったところが止まり始めているということなのかなと。
中国は7.9%の成長率という数字が出ていますけど、「ほんとに7.9なの?」って疑問視されてますね。シャドーバンキングもおかしくなっているし、いろんな意味でおかしくなってきています。中国の対外債務って香港経由で、日本が香港の銀行に1兆香港ドル(13.23兆円)貸してるんですね。この1兆香港ドルは香港から中国に行って、計算が合わなかったところを埋めているんじゃないかと。
2007年の経常収支は、中国が3530億ドルで日本が2120億ドルなんですね。それが2013年になったら、中国が1890億ドル、日本が340億ドルです。ものすごい減り方で、日本はまだかろうじてプラスですが、340億ドルしかないですから、2014年には赤になっているかもしれないんです。
アメリカの経常収支はまだ大きいマイナスなんですが、3340億ドル改善されているんです。ユーロ圏も、特に南部の方は誰も金を貸してくれなくなったから、すごい勢いで改善してるんですね。南米も、ブラジルが一番大きいマイナスですけど、そろそろ落ち止まるかなというところで、どこがババを引くかというと、日本と中国なんですね。日本がつぶれるのか、中国がつぶれるのか、両方がつぶれるのか、いずれにしてもこの2つの国が負け組になってしまったということです。

――ババを引いた国はどうなるんですか。いわゆる国債の暴落とか。

経常収支が赤字になると、国債の価格が下がって金利がピュンと上がるという。

――中国の場合はどういう形で表れてくるんですか。

中国の場合は、シャドーバンキングの問題があります。それがまだ片付いてないですからね。結局キャッシュが回らなくなるんじゃないかと、リアルマネーが止まる感じになると思うんですね。

――要するに海外投資がどんどん引き上げるということですか。

そうですね。海外からの投資が入ってこなくなりますね。中国は金が回らなくておかしくなると、日本は国債の価格に火がついて金利が急騰しておかしくなると。おかしくなり方が違いますけど、かなり大きい火種はあるという感じです。

――しかし、日本と中国の経常収支の減り方は突出してますね。

突出してますね。ブラジルは3月に行きましたけど、2007年に比べて南米全体でマイナス1740億ドルで、日本と同じくらいやられているんですけど、その中でブラジルは半分を占めてますね。今はもっと悪くなっていると思うんですね、2013年いっぱいの数字ですから。どんどん悪くなっているから、スラムの面積が増えていたり、銃を持ったガードマンがいないとマズい状態になったり、そのへんが変わった思うんです。
日本は通貨をいっぱい発行して意図的に円安にしましたけど、ここから先は止まらない円安が始まる可能性があるっていうことで、それで普通の人がいい目に合うかというと合わないですね。早ければ年末あたりから、遅くても来年6月ごろから始まるんじゃないでしょうか。
どっちにしても乱世になりそうなことは確かで、下げる前に上げるでしょうけど、そこから落っこちて、今回は結構長いかもしれませんけど、組み立ての形が変わりますから、そういう意味では楽しみかもしれないですね。

――その対応策はドル買いですか。

流動性が大きいというのがキーポイントになりますので、世界で一番流動性が高いものは米国債ですね。ドルキャッシュでもかまわないと思うんですけど。流動性が大きくないと、いざというときに金に替わらないですよね。そういう意味で、やはり米国債かドルキャッシュなんでしょうかね。
アメリカの景気って、言われているほど良くなかったということが、だんだん分かってきましたから、そうなってくると米国の金利って上がらないですよね。米国の金利が上がらないんであれば、米国債で持っていた方がいいかもしれないし、米国の金利が上がるんであれば、ドルキャッシュの方がいいだろうと、この2つなのかなと。
ニューヨークの株式マーケットの一番の買い主って事業会社なんです。基本的には自社株買いですよね。上がった利益は全部配当金で払い出すか、自社株買いをするかで、それでニューヨークの株高をかろうじて維持している状態なんですね。事業会社が買いの主体になって下がるのを防いでいるっていう感じで。
一番売っているのは一般の人達で、海外も売っているし、買ってるのは事業会社ですね。これがニューヨークマーケットを支えているんですね。個人も投資信託も売ってて、買ってるのは事業会社という。かなり極端ですね。

――収益が続けばその状態が続いて行くということですね。

そうですね。収益が続いて、今と同じような形の、設備投資しなくて全部配当と自社株買いをやれば続きますね。
アメリカの雇用者数は、前年比で2.1%上がっているんですけども、雇用時間は変わってなくて、時間当たり賃金はむしろ下がってきています。雇用者にはお金が回っていないということです。
貯蓄率もやはり下がってますね。端的に伸びているのは学生ローンですね。学生ばかりでなく、学生のふりをして借りちゃう人がいるんですね。大学生でもない40代とか50代のおっちゃん達が、学生になりすまして。学生向けのローンは本来優遇されますから、そこに集まってきてるんです。
そういうのを見ると、ほんとにアメリカっていいんだろうかって疑問になりますね。個人消費も伸びてないし、設備投資も伸びてないし、在庫投資も伸びてないし、輸出入も伸びてない、むしろローンは増えてるよっていう感じなんで。アメリカ自体が強くないですね。企業は収益を上げても、設備投資とか雇用賃金に回さないで、ひたすら自社株買いと配当に回してるんで、生産性は上がらないですね。

――実態経済はどこもよくないということですね。それを金融面で操作してるだけっていうことですね、株価にしても。

そうですね。それと、リーマンショックのあとやった金融緩和を、アメリカとEUがこれ以上やるとおかしくなるからって、それを引き締めてきているのがポイントになっているのかなと。
日本はだいぶ遅れて金融緩和を始めて、円安になって株高になりましたと、しかし、買った海外の連中は「そろそろいいわ」という感じで引き上げたのが去年の5月22日、イエレンが金融緩和を縮小すると言ったときで、これが1回目で、そこからまた買いが入って、安倍さんが靖国に行った直後の去年の暮れに1万6300円をつけて、それからは基本的に落ちっぱなしですね。まだ売り逃した人達がいるんで、今は第二次金融緩和を催促しているわけですよね。しかし、第二次金融緩和のカード切っちゃうと、日本はもう切るカードがなくなっちゃうんです。それ切っちゃったら、あとはやられ放題という、そういう感じになるんじゃないかなっていう。

――ファンドとかが円売りのチャンスを虎視眈々と狙ってるんですか。

たぶん、日本円をいつ売るかってやってたところは、15年間負けてたんですね。それが、今回初めてチャンスがきているかもしれないなと。
香港とシンガポールの投資家と2週間前に会ってたんですけど、彼らは10持っていた日本株を、今は2ぐらいしか持ってないと。このままだと残りの2も売っちゃうぞという感じで、金融緩和を待っているという感じでしたね。第二次金融緩和のカードを7月に切るのか、年末まで持ちこたえられるのかっていうことでも大きく変わりますし、もう1回金融緩和カードを切っちゃったらもう切れないと思うんですね。そうすると、切らしたあと売り崩すというのが一番いい方法じゃないのかなと。
第二次金融緩和をやって、しばらく経ったところから、止まらない円安に入って行く可能性が出てくるんじゃないかと。日本株は下がり、為替は円安が止まらなくなる、そういうリスクが出てきてるっていう感じですね。
何よりも一番大きいリスクは、経常収支の赤が常態化しちゃうと、途上国と同じですよね。自分達の国債を自分達で支えられなくなってくる、そういうような時期に近づいているんではないかと思います。

――日銀だって限界がありますよね。銀行はもう買わないでしょう。

そうですね。日銀は、コミットメントラインの2年間で国債を200兆買うというのを順繰りにやっていて、メガバンクとかは長期の国債は怖いから、日銀が買うのに合わせて2、3年の短い国債に切り替えていますよね。地方銀行はもともと資金運用のしようがないから国債買ってるんですけど、金利が上がったら真っ先におかしくなっちゃうでしょうね。
金融緩和で生産性が良くなるわけではないので、手詰まりになってきているのが本当のとこじゃないですかね。政権の中にいる人達は、金融緩和で経済が良くなるはずがないっていうのをどっか忘れちゃっていて、本来はその間に手術しないといけない、生産性の低いものから高いものに変えていかなきゃいけない、あるいは社会保障の給付を受ける年令を上げるとか、減らして行くとか、いろいろやらないといけないんだけど、そういうのってやりたくないんですよね。誰かを痛い目に合わすと自分達に返ってくるから。それをやらないで、円安になった、株価が上がった、「良かったでしょ」ってやっていても、それは一時的なものです。
いま株式買ってる主体って、公務員の共済年金と、GPIF年金資金ですね。たぶん、年金資金の買い方がまだまだ足りないっていうんで、NHKの会長人事と同じような感じで、年金基金の運用の委員長を変えちゃおうというような話になってきてると。

――年金やばいですね。

株価維持のために、ヘッジファンドが売ってくる分を買い上げるためなんですね。買い続ければなんとかなるという発想でまだいるということ自体が、あり得ないことなんじゃないかと。マーケットのサイズが圧倒的に大きくなっていますよね。そのへんがどうなっちゃってるのかっていうことです。結果として何が起こるかというと、最後は買いきれなくなって、持ちきれなくなって、大きく下げて、金利が上がってくると思うんですね。
ゾンビ企業で本当はもう死ななきゃいけない会社とか、いらない会社がいっぱいあるんですけども、それが生き延びちゃって、延びるはずのところに金が回らなくなっているということがあるんです。しかし、やがて日本円に火がついて、金利が上がり始めると思うんですね。それはマーケットの方から上がり始めると。そうすると、金利が高くなってゾンビ企業がつぶれていかざるを得ない、そういう局面に今年の年末か、来年かになるという感じになってるんじゃないでしょうか。
本来は、金利が上がってマーケットが正常化するのはいいことなんだけども、一番コストのかかる方法になっちゃうかもしれないんですね。先送り先送りでずっときて、1000兆円の借金がさらに今回200兆増えて、どんどん増えますよね。それがある点を越えちゃうと、いきなり変化の仕方が変わるという。結果的にぬくぬく生きていたゾンビ企業がパタパタ倒れて行くと。地方銀行も国債の金利がピュッと上がったら債券が暴落しますんで、結構つぶれちゃうと。今は、地方銀行とか居心地がいいんですよね。日銀が国債買ってくれるんで、利回りも0.6とかあるんで、ぬくぬく生きてられるんですね。1つの県に2つの地銀なんてあり得ない、合併してリストラして生き残ろうとか、もっと儲かる場所を探そうとかやってた人達が、動かなくなっちゃったんですね。ドバッと金融緩和したので、別にやらなくてもいいだろうと、自分達の任期がある間だけ生きていればいいだろうと、そんな感じのストーリーになったと思うんですね。
根本的治療を先送りしてるうちに、どっとくる危機の衝撃波が激しくなってしまったという。かつ一番怖いことは、官邸でやってる連中がうまく行っていると思っていることなんですね。今でも、株式は売ってきたら買えばいいだろうと、マーケットが全然分かってないんですね。
国民共済なんかも、持ちこたえられなくなるまで株を買わされたら困りますよね。自分達の年金が毀損しちゃうわけですから。そんなことはおかまいなしに「行け」っていう感じになってますし。中国共産党でも、一民間企業に対して「お前ら賃金上げろ」とかいうことはたぶんやらないですよね。消費税を5から8に上げたときも、価格転嫁しないやつは悪いやつだと言いますよね。でも、ユーザーはちょっとでも安い方がいいわけですよね。なんだか統制価格みたいなことをやっているなぁと。インフレがちゃんと進んでいるという数字を作りたいためにやっているだけじゃないかと。

――デフレ脱却とか言ってますけど、賃金が上がってそれにつられて物価が上がるというのは自然だと思いますけど、物価だけがどんどん上がって、賃金が上がらないから業績のいい企業に働きかけて上げさせるというのは、逆じゃないかと思いますけど。

物価だけ上げて賃金を強制的に上げろってやったら、中小企業のおじさん達はやってられないから「やーめた」ってなっちゃうし、どんどん生産性が悪くなりますよね。金融緩和って時間かせぎですから、その間に手術しなければならないのに、それやると評判悪くなるからやめたと、そういう感じのことをやったと思うんですね。
今、ウクライナで限定戦争になりそうだとか、ベトナムとかブラジルとかタイとか、暴動が起こるのは食えないからですよね。食えていればわざわざ暴動なんかやりに行かないですよね。中国のウィグルとかチベットとかも同じですよね。充分にふんだんに撒き金があれば、暴動とか起きないですよ。そういう意味では、世界中いろんなトラブルが起こるということは、基本的には景気が悪いというか、経済が縮んでいるからですね。特にお金を引き上げられたところから順番にいろんな問題が起きてくるという。
そういう状況を無視してお金を撒きましたと。それは金融緩和だけなら良かったんですけど、ほっといても年2、3兆づつ増えてくる社会保障をほったらかして、さらに建設現場の人が足らなくなるぐらい公共事業のバラ撒きをしましたよね。受け手がいないくらいバラまいたと。さらに生産性がまったく良くならないところに金を撒いて、福島の除染なんかもそうですよね、やって効果のないものに予算つけて。
逆に考えれば、これからどーんと悪い時期がきて、金利が上がってゾンビ企業がなくなって整理整頓されますから、そのあと再生の道ができるんですね。それは決して悪いことではないんだけど、ただ痛みが長く広範囲に続くことにあとから見るとなるんじゃないかなと。

――われわれ一般の国民はどういうリスクを考えておけばいいんですか。

ゾンビ企業に勤めている人って、今度は本当につぶれますよね。生産性の低い産業。初めて日本国債が売られて、金利が急騰することになったら、地方銀行とか相当やばいんじゃないですかね。信金とかいらないですよね。そういう整理が始まると思いますね。実際は強いものがないと成長しないですよね。

――今、日本にカジノを作ろうという動きがあって、今年は無理かもしれないけど、カジノ法案がそのうち通りそうなんですね。カジノを作れば雇用も増え、税収も増えると言うけど、すごく上っ面な感じがするんですよね。僕は反対なんですけど。

一流国の首都にカジノってないですよね。カジノ作って景気回復するって、あり得ないですよね。

――景気が良くなって、そこにカジノがあるというのは、儲かった分を遣ってくれればいいんですけど、今みんなお金ないですから、そういう人達がカジノで有り金勝負だなんてやったら、どういう状況になるかということですね。みんな破産して、犯罪も増えるだろうし。

カジノも含めて、高齢化で少子化で人口が減っている国で、かつ工場は海外に出しちゃったあとでやる戦略じゃないですよね。70年代の若さがあるんだったら別ですけど。輸出立国で行くぞという感じの。もう出ちゃったあとで、少しぐらい円安になっても、日本に工場は戻ってこないですからね。

――法人税引き下げも考えているんでしょうけどね。

5%とか10%下げても間に合わないですよね。末井さんが言ったように、金がなくなったところでカジノやってどうするのっていうのが正解ですよね。カジノのノウハウ持ってるのは、ラスベガスのMGMだったりサンズだったり。

――カジノ1軒に2000台のカメラがついているって聞いてびっくりしたんですけど、それだけ監視してるんですね。そういうノウハウは日本の会社にないと思いますね。

オペレーションをヒルトンホテルに丸投げとか、ラスベガスのカジノにライセンス持たすとか、難しいと思うんですよね。上っ面っていう言い方が正しいと思いますね。
世界経済が縮小しているときに、輸出で伸ばすぞって円安にして、結果数量が伸びなかったって致命的だと思うんですね。とりあえず税金は上がる、食料とエネルギーも上がると、工場はなくなる、また今年消費税が上がると、救いがないですよね。消費税取るんだったら所得税か何かを下げるとかしないと。今は全部取っちゃうやり方ですから、だんだんつまってきますよね。

――グローバリゼーションの波は被らざるを得ないというのはあるんですけど、日本人には向いてないですよね。

中途半端にグローバリゼーションとかやると不幸になりますよね。ソニーなんか典型例ですね。

――金融もダメだし。庶民も金融商品とかで巻き上げられてますから。

騙されて押しつけられてむしられてという。やっぱりドメスティックだったらドメスティックに徹した方が。

――だからって鎖国はできないですしね。

やっぱり受け入れるものと、受け入れないものを決めておかないと、取捨選択しないとマズいですよね。

――農業問題なんか大きいですよね。

日本って就農者数を300万人くらいに見るからえらい非効率だけど、実際農業やってるのは30万人ぐらいしかいないんじゃないかと思うんです。公務員やりながら農業やってますみたいな二種を削って、30万人だけでやれば相当競争力高いんじゃないかと。
それをあらわにすると、農協の連中とか県の農政課とかみんな困っちゃうから出さないだけで、本当はものすごく生産性の高い農業になるんじゃないかなと。やり方はいっぱいあるんだけど、無駄なところに無駄な金をさらに突っ込むのはやらない方がいいんじゃないかと、そういう感じですかね。
(2014年5月29日インタビュー)

神蔵孝之交遊録

小渕優子衆議院議員にお会いしました。

私の早稲田雄弁会の大先輩であり尊敬すべき故小渕恵三総理との父と娘の絆、議員でありながら早稲田大学大学院に通い少子化について勉強されたお話し、子育てしながら議員を続けることの難しさ等をお伺いしました。

小渕先生の真面目でひたむきなお人柄がにじみ出るエピソードばかりでした。

今日のお話しは弊社サービス「10 M TV オピニオン」(テンミニッツテレビ オピニオン)にて近日中に配信予定です。

「10 M TV オピニオン」(テンミニッツテレビ オピニオン)は、NTTドコモのスマートフォン向けサービス「スゴ得コンテンツ」及び「dメニュー」内で提供しています。

・ドコモスゴ得コンテンツ版
URL : http://10mtv.jp/sugotoku/

・ドコモdメニュー月額版
URL : http://10mtv.edmode.com/

是非ご覧ください。

20140530_小渕優子先生と

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神蔵孝之交遊録

香港フェニックステレビ執行董事(Executive Director)王紀言氏とご一緒しました。

日本の景気、食品の安全、防災、社会秩序等についてお話しいたしました。

20140529_フェニックステレビ王氏

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