神蔵孝之交遊録~植田和男先生10MTV収録

弊社が運営する教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」における東京大学大学院経済学研究科教授・植田和男先生のご講話を収録させていただきました。

今回は、ここ2週間の世界市場の大荒れの状況を受けて、その大きな要因の一つと考えられるアメリカの金融緩和の終了についてお話いただきました。
2008年のリーマン・ショック以降続いてきた異例とも言えるアメリカの金融緩和政策は、近い将来に終了するという段階に入りましたが、昨年2013年5~6月にかけての「そろそろ金融緩和終了だ」とのFRBのメッセージに対して市場が反応して混乱した際の経緯や、利上げは現段階で早すぎるのか遅すぎるのか、また、いま市場が騒いでいる背景や、利上げの一方で懸念視される金融規制強化の影響について、さまざまな指標をご提示いただきながら、解説していただきました。
市場関係者の方々にとってはまさに必見の講話です。ぜひご覧ください。

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植田和男東京大学大学院経済学研究科教授と

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神蔵孝之交遊録~海上自衛隊幹部学校訪問

目黒にある海上自衛隊幹部学校を訪問させていただきました。

本年8月に同校の学校長に就任された山下万喜海将とは、彼が防衛部長在任時からのお付き合いですが、このたびお心遣いを賜り、懇談かたがた校内の様子も見学させていただきました。特に、同校の教育を体系的に解説いただいたり、海上防衛図上演習(WAR GAME)の模様も見学させていただき、同校の幹部教育のコンセプトである「知学一致」が非常によく理解できました。

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山下万喜海上自衛隊幹部学校長・海将と、秋山真之の銅像の前で

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神蔵孝之交遊録~山内昌之先生10MTV収録

弊社が運営する教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」における歴史学者・山内昌之先生のご講話を収録させていただきました。

今回は、10月3日に発刊された山内先生の新著『歴史とは何か』(PHP文庫)の内容について、著者の視点を交えて解説していただきました。本書は、オピニオンの講師としても参画いただいている岡崎久彦先生も「歴史哲学に関する古典を全て渉猟され、それの読み方を指導していただける本」と高く評価されていました。歴史学の使命や意味、世界といかに向き合うべきかというお話に大変感銘を受けました。

なお、山内先生より、ロシア革命期のタタール人革命運動家で「第三世界社会主義の忘れられた先駆者」とも呼ばれるミールサイト・スルタンガリエフの生涯を扱った、第9回サントリー学芸賞(思想・歴史部門)を受賞された山内先生の名著『スルタンガリエフの夢―イスラム世界とロシア革命 (新しい世界史)』(東京大学出版会)をご恵贈賜りました。週末にじっくりと拝読させていただきます。ありがとうございました。

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山内昌之東京大学名誉教授と

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神蔵孝之交遊録~末井昭さん講談社エッセイ賞受賞

私の義理の弟にあたる末井昭さんの著書『自殺』が、このたび第30回講談社エッセイ賞を受賞し、その贈呈式・祝賀会に出席してきました。

「自殺」という重いテーマをユーモラスな文章で表現できるのが末井さんの凄さだと感じます。本当におめでとうございます。

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日本ビジネス協会「三金会」で講演しました

私が理事を務めている日本ビジネス協会(JBC)の「三金会」で、「イマジニアの企業戦略 新規事業の将来性」というテーマで講演をさせていただきました。

弊社がいま注力している教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」について、その概要や見どころを紹介させていただきました。お集まりいただいた経営者の皆さんにはかなり関心をお持ちいただき、早速登録いただきました。

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神蔵孝之交遊録~TOTO成清雄一常務10MTV収録

弊社が運営する教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」におけるTOTO成清雄一常務のご講話を収録させていただきました。

TOTO発祥の地である北九州に本社機能を維持しつづけていることの意味や、工学博士でありコーポレートグループ長として管理部門を所管される成清さんのキャリア、TOTOの先人たちの言葉に見出せるコアバリューなどについてお話しいただきました。

海外赴任する社員の事前研修で、成清さんは「日本の雇用環境や社会規範は決してその国に持ち込むな」と、必ずお話しをされるそうです。その国々でしっかりと受け入れられる企業になる。「リージョンナンバーワン」を積み重ねたところに「グローバルナンバーワン」があると考える、TOTOの企業理念が深く理解でき、大変感銘を受けました。

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成清雄一TOTO株式会社取締役常務執行役員、大上二三雄エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役と

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神蔵孝之交遊録~デュポン田中能之社長10MTV収録

弊社が運営する教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」におけるデュポン・田中能之社長のご講話を収録させていただきました。

200年企業であるデュポンがなぜ、長きにわたり遺伝子を継承し続けてきたかというお話や、メガトレンドを見つめ直したときに、ケミカルカンパニーではなく、サイエンスカンパニーという方向性が生まれたというお話、変化に対して柔軟に対応しつつ、自社のコアバリューを徹底して守っている強固な企業文化などについて語っていただきました。

「自分たちがオンリーワンになれるビジネスを伸ばす」「オンリーワンになれないビジネスを持っていてそのままというのが一番よくない。それらをちゃんと分けて戦略を考えるべき」という田中社長のひと言は、日本企業のグローバル競争を考える上で非常に勉強になりました。

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田中能之デュポン株式会社代表取締役社長、大上二三雄エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役と

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神蔵孝之交遊録~中島隆博先生10MTV収録

弊社が運営する教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」における東京大学東洋文化研究所教授・中島隆博先生のご講話を収録させていただきました。

中島先生は、いま最も注目されている中国哲学研究の第一人者です。今回は初回の収録ということで、「現代中国の儒教復興」というテーマでお話しいただきました。社会主義市場経済という新たなフェーズに入った中国が、そのレジティマシーを保証するための揺るぎない拠り所として儒教を検討しているというお話や、「儒教国家論」「儒教国教化論」「市民宗教論」という現在の中国における三つの儒教復興の立場のお話、また、果たして儒教は宗教なのか?というお話や、ポスト世俗化、政治と宗教の分離の時代における宗教の再定義について、非常に分かりやすくお話しいただきました。

「今の中国は日本にとって、お互いを照らし出す〝鏡〟。ゆがんだ鏡だからうまく像を結ばないときもあるが、それを理解した上で、私たちは共通の経験から学べることが多い」との中島先生のひと言に、大変感銘を受けました。古典的要素のみならず、まさに現在に息づく生きた哲学・宗教について語っていただきました。

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中島隆博東京大学東洋文化研究所教授と

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「10MTV」対談 曽根泰教×神蔵孝之

日本のジャーナリズムを建て直すために
~朝日新聞の慰安婦問題を斬る~
“「立場は違うが信頼できる意見」が重要”

2014年8月5日と6日に朝日新聞が掲載した慰安婦問題の特集をきっかけに、さまざまな議論が巻き起こった。政治学者で慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授・曽根泰教氏との対談で、その問題の要因や背景を明らかにしつつ、日本のジャーナリズムを建て直すための重要なポイントを考える。
(本対談は、教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」にて現在配信中です。)

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●たたかれ弱く、問題の撤退戦がうまくいかなかった朝日新聞

神蔵 朝日はなぜ、こんな失敗をしたのですかね。吉田清治さんの記事でガセネタをつかまされたのもどうかと思うのですが、今回、あまりにもリスクマネジメントができていなかったという気がします。

曽根 もう、撤退戦の下手さ加減ですね。そういう意味でいうと、基本的にインテリなのです。ですから、理研のようなものです。笹井さんのように自殺してしまう。たたかれ弱いのです。本来、マスコミにいたら、たたかれ強いはずですよね。ところが、失敗したことがないエリート連中なのです。

神蔵 なるほど。そういうことですね、先生。

曽根 ですから、負け戦です。どう考えても、吉田清治さんの大嘘を書いてしまったのだから、どこかで訂正しなければいけないのです。ところが、本人たちとしては、「通常の手続きで取材をして書いたのだけれども、たまたま相手が嘘を言っているのを見抜けなかった。だから、悪いのは俺ではない」ということでしょう。しかし、途中から「あれは嘘だ」と指摘されているのです。少なくとも、秦郁彦さんが言ったときに、訂正すべきだったのです。

また、今度は官僚機構として、社内的に政治部は「訂正しろ」と言って、社会部の方は「訂正したくない」と言って、だから、あいまいにしたのです。それが先延ばしになって、最後につけが大きくなってしまったのです。つけが大きくなったのはいいのだけれども、この訂正記事は確かに半端です。池上彰さんが言うことはもっともです。しかし、週刊文春と週刊新潮の広告掲載拒否、それから、池上さんの記事を載せないという、また恥の上塗りをしたのです。

神蔵 本当あり得ないですね。

曽根 つまり、失敗の上に失敗を重ねたのです。ですから、致命的になってしまったのです。

検証は、木村伊量さんが従来の朝日の文脈ではできなかったものをやった、大英断なのです。しかし、その大英断も批判されるに決まっています。ましてや、朝日を批判することを飯の種にしている人がたくさんいるわけですから。その中で、どうやって自分のポジションを維持するかということができなかった。つまり、撤退戦がうまくいかなかったのです。

神蔵 その「朝日の中で大英断だ」という内部のロジックと、表から見たときのそのロジックというのは違いますよね。

曽根 違います。今まで朝日の記事によって何人の社長が辞めていますか? それを見ているでしょう? そういうことに関しては、やはりたたかれ弱いのです。

神蔵 リクルートの江副さんから始まって、たくさんの人を辞めさせていますよね。

曽根 それは、スクープといえばスクープなのですが。しかし、リクルート問題というのは、それは朝日のスクープだけれども、あれで何人の政治家が辞め、江副さんも辞めざるを得ないというような話を見てきたはずですよね。

●問題や言葉が混同され、本来、言挙げすべきではないことを言挙げしてしまった

20140909_sone_1曽根 やはり朝日は、リベラルのよさというのはあるのだけれども、私も朝日の誌面批評をやったことがあるのです。ですから、当時の記事を全部読んだのですが、記者が書く記事は、それほど色がついていないのです。社会部や文芸部はそういうところが若干あるのですが、しかし、記者が書いたのではなく、外部の人が書いてくる投稿や、あるいは、依頼原稿の方がむしろ左寄りになっているという感じがしました。

ですから、尻尾をつかもうと思って、「これは間違いの記事だ」とか、「これは少しおかしい」というのを見つけ出すのは、なかなか難しいですよね。

しかし、もう一つは、やはり政治部というか、どちらかというとバランスをとっている立場と、社会部的にある議論や主張をずっと突き抜けていこうというグループとの違いなのでしょうね。明らかに「常識とは何か」ということを疑うようなことがあります。例えば、今「従軍慰安婦」と言われているけれども、当時は従軍慰安婦という言葉はなかったのです。「慰安婦」であり、「慰安所」だったのです。

神蔵 慰安所だったのですね。

曽根 それから、「女子挺身隊」という言葉は、単に女性の勤労動員を表していました。ただ、女子挺身隊という言葉がそもそも大仰すぎて、韓国の人が間違えたのです、同じ漢字圏なのに。身を捧げるのだから「慰安婦」だと思ったのです。

神蔵 一緒になったのですね。

曽根 一緒になってしまっているのです。ですから、軍が直接関与してその慰安婦を駆り集めたのではなくて、仲介業者のような人が集めてくるときに、勤労動員だと思って来た人まで連れてきてしまったのです。そこの混乱は、実は戦前からあるのです。

私の知っている話ですが、ある軍人がもめているので、よく聞いてみたら、「勤労動員だと聞いて連れてきたら売春宿ではないか」「こんなにだまして」と、2,3人がものすごく怒っているので、もうまとめてお金を持たせて帰したということです。軍人や軍の関与というのは、そういうことです。それから、性病を何とかしなければいけないというのもあると思います。ですから、軍が組織的に連れてきたのではなく、売春宿もあれば、その業者にも質がいいのも悪いのもいたのです。そこは、軍が見張っていたと思いますけれども。ただ、慰安所はあったのです。ですから、それは否定できないのです。

ただ、そのようなことは他の国にもあるのですが、それは戦後になると表向きには言えません。そして、その問題を混同して、言挙げしてしまったのです。本来ならば言挙げすべきではないことを言挙げしてしまったのです。言挙げすることによって、日本の名誉を著しく傷つけたのです。それで、この種のことで、今たたかれているのです。

神蔵 それに対して、撤退戦としてのやり方が、あまりにも・・・。

曽根 稚拙です。

神蔵 稚拙ですよね。

曽根 ですから、機を逃しているのです。何度も逃しているのです。

神蔵 1997年くらい、吉田清治さんの話がどうも嘘ではないかというときに、大阪社会部と政治部との戦いがありましたが、あのあたりでけりをつけ、当時の村山政権から始まって、自社さの小渕政権くらいまでの間であれば、やりやすかったわけですよね。

曽根 あのときが、反省し、訂正する一つのチャンスでしたが、ごまかしたのです。つまり、「否定も肯定もできない」というような形で、あいまいにしてしまったのです。しかし、あれは、朝日内のロジックですよね。朝日内のロジックによって、致命的なダメージを受けてしまったということです。

神蔵 あのときだったら、随分今と違っていた。

曽根 今とは違っていたと思います。

神蔵 政権もまだリベラルの人たちがやっておられましたし、今の安倍政権とは違いますし、世の中の雰囲気も違っていましたから。

曽根 記者で、年配の人であれば、女子挺身隊とは何なのかとか、慰安所とは何なのかという、ある程度の常識があるはずなのです。韓国人が間違えるのは分かりますけれども、日本人でなぜそのような間違いが入り込んでしまったのかというのが、慰安婦と挺身隊の話です。

●朝日新聞ははっきりと「リベラル」を守るべき

曽根 それから、吉田さんの嘘を見抜けなかったのは、やはり一つは、裏取りができていない。これは新聞記者の基本です。怪しいと思ったら裏を取らないといけない。しかし、もうすでに一度コミットしてしまったものだから、あとに引けなかったのでしょうね。

20140909_kami_1神蔵 あの記事を書いた清田記者は、朝日のソウル留学の第1号で、そのあと、あの記事によって、彼は偉くなってしまったのですね。

曽根 そういうことですね。

神蔵 そのあたりも、検証できなくなる一つの要因になっているのかなと思います。

曽根 他にも、こういう関連で記事を書いたり、本を書いたりした人が、朝日にはいますからね。

神蔵 先生が言われている、やはり「リベラルと左翼は違う」という。

曽根 そうなのです。朝日ははっきりと「リベラル」を守るべきです。ところが、左翼が混在しているために、そこがあいまいになった。左翼によってリベラルさえ、その屋台骨が怪しくなるという、非常に不幸なケースですね。

神蔵 朝日の役割とは、「リベラルの牙城として、守っていかなければいけないものがある」ということだと思います。そこに左翼が混ざり込むと、やはりリベラル自体が崩れてしまいますよね。

曽根 左翼的なイデオロギーや運動とファクトとを、やはりきっちり分けるべきです。

神蔵 今回の反省材料として、その後、左翼とリベラルがきれいに分かれるのであれば、この検証も意味があったという形になる。

曽根 はい。ところが、昔は頭のいい右翼・右派がいなかったのですが、ここ何年間かで、今は頭のいいリベラル、頭のいい左派が少なくなりました。絶滅危惧種になりつつあるのです。本来で言えば、リベラル派や、中道右派は、アカデミズムなどでも一番多いと思うのです。しかし、ビジネス的に極端な意見を言う方がもてはやされるということもあるし、それから、大半の人が「あまり政治的なことにはコミットしたくない」と発言をしない。むしろ発言しない方が多くなってしまったのでしょうね。ですから、論壇誌も昔のような形にはならないし、オピニオンも何となく形成されているようで形成されていない。つまり、オピニオンリーダーがいるのか、いないのかもよく分からないという時代ですね。

●「立場が違うけれども信用できる」という意見が重要

20140909_sone_4曽根 要するに、発言や意見というのは、何か同じような意見を皆が使いまわし、さらに、ネットを通じて使いまわされている意見が多く、それが問題です。やはり、きちんとしたポジションで、きちんとした発言で、この人の言うことを聞くのならば「立場が違うけれども信用できる」という意見が、実は重要なのです。「立場が同じだから嘘でもいい」ということではないのです。

 

神蔵 なるほど。「立場は違うけれども信用できる」ですね。

曽根 それが、日本のジャーナリズムを建て直す、一つの非常に重要なポイントだと思います。

神蔵 やはりそれは、ベースは自分の頭で考え、組み立てを自分でやるということですよね。

曽根 特にジャーナリストの場合は取材をするわけですから、裏を取る。どう取るかということが、やはりそのクオリティになります。警察担当記者は警察で裏取りを習うのですが、それ以上のところになると、裏取りは警察や検察でチェックするだけでは済まないわけですから。ですから、もう少し工夫が必要になりますね。

神蔵 やはり経験値とファクトと、それをある種の知的手法を用いて結晶化してくわけですよね。

曽根 その通りです。

神蔵 そこの部分がすごく弱くなっているということですね。

曽根 弱くなっている。先ほど話したように、例えばグローバルなところで、日本のジャーナリストをダボス会議に連れてこようと思うと、非常に難しいのです。朝日でいえば船橋洋一さんに相当する人。次の世代は誰ですか? 日経だと誰になる? 小島明さん、小池洋次さんの次は誰ですか? ということです。そういうことが、逆にだんだん難しくなっているのです。

神蔵 でも、そういう意味で、先生、人材が枯れてきているのですね。本質的な問題ですね、これは。

曽根 本質的ですね。

神蔵 「違う意見でも、この人の言うことを信用できる」という、そのぶつかり合いが、やはり必要です。

曽根 どちらかというと、物書きの人は、「読ませる」というところで、皆、読ませたいわけですが、しかし、「立場が違うけれども信用できる」という、その信用、信頼度の根源とは何かという、そこになるのです。

神蔵 でも、「立場が違うけれども信用できる」という、そのぶつかり合いをしないと、やはり議論って高まっていかないですよね。

曽根 その通りですね。

神蔵 その欠落というのが、やはり今、日本のメディアが抱えている、あるいは、日本の大衆が抱えている一番の大きな問題ですね。

曽根 「立場が違うと許さない」ということですね。しかし、「立場が違うと許さない」というのは、ジャーナリストの基本的な立場ではありません。

神蔵 こういうことをやっていると、ニヒリズムが進行していくわけですね。

曽根 国民の方から見れば、「どの意見、どの人の意見、発言を聞いたらいいのですか?」というときに、少なくとも複数の意見を聞きたいですよね。そのときに、立場が違う人の信頼できる意見が複数あるのがいい。セカンドオピニオンというのは、そういう意味で重要なのです。

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そね・やすのり 1948年神奈川県生まれ。慶大大学院法学研究科博士課程修了。慶大法学部教授などを経て1994年から現職。98年9月から1年間、米ハーバード大国際問題研究所客員研究員。著書に「日本ガバナンス」など。専攻は政治学、政策分析論。

神蔵孝之交遊録~仙谷由人元官房長官10MTV収録

弊社が運営する教養メディア「テンミニッツテレビオピニオン」における元内閣官房長官・仙谷由人先生のご講話を収録させていただきました。

「きれい、かわいい、きもちいい」「安全、快適、コンビニエント」という日本の強みとともに、財政問題、エネルギーの危機的状況、労働力人口の減少という三つのアキレス腱に関するお話や、日本が持続的に成長するためのフロンティアとして、グリーンイノベーションの推進、日本とASEANの一体化の必要性について、さまざまな資料を紐解きながら分かりやすくお話しいただきました。

仙谷先生とお目にかかると、その豊富な知識量とともに、本当に勉強熱心な方だといつも驚かされますが、本日はその一端を披露していただき、大変勉強になりました。

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仙谷由人元内閣官房長官と

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